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【2023年8月】勤怠管理システムおすすめ16選!タイプ別に徹底比較

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勤怠管理は、給与計算や従業員の健康にかかわる重要な業務のひとつです。ただし煩雑な作業が多く、従業員数が増えれば増えるほど労務担当者に負担がかかります。

そこでおすすめなのが「勤怠管理システム」の利用です。勤怠管理システムを導入すれば、これまでの手作業でおこなっていた業務などを自動化できるため、勤怠管理にかかっていた負担や時間を大きく軽減することができます。

本記事では、大企業や中小企業など企業規模ごとにおすすめな勤怠管理システム、コストを重視したい方向けの低コストな勤怠管理システム、一般的な企業とは勤怠管理の方法が異なる特定の業界・業種向けの勤怠管理システムなどをご紹介します。

監修者
労務 SEARCH

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目次

勤怠管理システムとは

勤怠管理システムとは

勤怠管理システムとは、従業員の勤怠に関する情報を記録・集計できるシステムです。

勤怠管理システムを導入することで、従来は手作業や表計算ソフトでおこなっていた勤怠管理を自動化できるため、労務部門の負担軽減やミスの防止などが期待できます。

勤怠管理システムでは主に、下記の機能を使用できます。

勤怠管理システム16選比較表

ここからは、おすすめな勤怠管理システムを16選ご紹介します。勤怠管理システム16選の比較表は以下のとおりです。
勤怠管理システム16選比較表

大企業向けの勤怠管理システム

大企業向けの勤怠管理システム

ここからは大企業向けの勤怠管理システムを紹介します。

サービス名 オフィスステーション 勤怠 バイバイタイムカード Universal勤次郎 Colorkrew Biz TIME-3X
初期費用 110,000 要問い合わせ 要問い合わせ 無料 要問い合わせ
月額固定費 プランによって異なる 要問い合わせ 要問い合わせ プランによって異なる 要問い合わせ
無料トライアル
最大ユーザー数 1,000名以上 3,000名以上 無制限 要問い合わせ 要問い合わせ
カスタマイズ対応
詳細 公式サイト 公式サイト 公式サイト 公式サイト 公式サイト

オフィスステーション 勤怠

オフィスステーション勤怠
初期費用 110,000 対応できる勤務形態 要問い合わせ
月額固定費 プランによって異なる ワークフロー機能 稟議申請/出張申請など
無料トライアル 連携できるシステム マネーフォワード/ジョブカン勤怠管理/ Touch On Time/給与奉行など
打刻方法 要問い合わせ 詳細 公式サイト

オフィスステーション 勤怠は、勤怠管理を含めた企業のバックオフィス業務を業界最低水準のコストで提供している勤怠管理システムです。必要な機能のみを選んで導入することが可能であり、運用開始後も状況に応じていつでも機能を拡張できます。

また、さまざまな給与・勤怠システムと連携できるため、すでにほかのシステムを導入していたとしても問題なく運用できる点も特徴です。すでに数多くの大手企業を含める25,000社以上の利用実績もあり、導入支援や運用サポートも手厚いサービスです。

バイバイタイムカード

バイバイタイムカード
初期費用 要問い合わせ 対応できる勤務形態 要問い合わせ
月額固定費 要問い合わせ ワークフロー機能 要問い合わせ
無料トライアル 連携できるシステム 要問い合わせ
打刻方法 スマホ/iPad/PC/QRコード/ICカード/指静脈 詳細 公式サイト

バイバイタイムカードは、約120社、33万人に利用されている勤怠管理システムです。

1社あたり平均2,750名が利用している計算となり、特に大企業からの高い信頼を受けています。

スマホやPC、ICカードなどさまざまな打刻方法に対応しており、どのような業種でも自社に合わせて運用フローを構築できます。

また、利用開始後はコンサルティングチームが専任で担当し、現場の状況や抱えている課題に合わせて設定をおこなってくれます。

Universal 勤次郎

Universal 勤次郎
初期費用 要問い合わせ 対応できる勤務形態 契約社員/アルバイト/派遣社員/変形労働/フレックスなど
月額固定費 要問い合わせ ワークフロー機能 要問い合わせ
無料トライアル 連携できるシステム 要問い合わせ
打刻方法 要問い合わせ 詳細 公式サイト

Universal 勤次郎は、開発・販売実績27年以上を誇る勤怠管理システムです。

シンプルで操作しやすいUI・UXとなっており、利用方法によって画面を柔軟にカスタマイズできます。

また、さまざまな勤務形態・雇用形態にも対応しており、リモートワークや夜勤などが多い職場でも問題なく利用可能です。

勤怠管理に必要な基本的な機能はすべて搭載しているため、はじめて勤怠管理システムを導入する場合でも安心して利用できます。

Colorkrew Biz

Colorkrew Biz
初期費用 無料 対応できる勤務形態 要問い合わせ
月額固定費 プランによって異なる ワークフロー機能 要問い合わせ
無料トライアル 連携できるシステム ハーモス勤怠/ Okta/ HENNGE Oneなど
打刻方法 PC/スマホ/QRコード 詳細 公式サイト

Colorkrew Bizは、社内のスキマ仕事を減らしてくれる勤怠管理システムです。

スマホからQRコードを読み込むだけで打刻が完了するため、機械設備を導入する必要はありません。

また、QRコードを読み取ると従業員のいる場所を可視化します。そのため、フリーアドレスを採用している企業でも、誰がどこにいるかが一目瞭然です。

そのほか、スケジュール調整や備品管理などの煩雑な業務にも対応しています。

TIME-3X

TIME-3X
初期費用 要問い合わせ 対応できる勤務形態 要問い合わせ
月額固定費 要問い合わせ ワークフロー機能 入力代行/権限移譲/提出先変更
無料トライアル 連携できるシステム 要問い合わせ
打刻方法 ICカード/ PC/スマホ/入退場時刻 詳細 公式サイト

TIME-3Xは、利用企業の75%が従業員1,000名以上という大企業への豊富な導入実績を有するサービスです。

約40年にも渡って人事・労務領域のサポートに携わってきたノウハウから、企業が本当に求めている標準機能を数多く搭載しています。

また、経験豊富なディレクターが業務・要求を分析したうえで、必要となる機能のみを見極めて提案しているため、無駄なコストをかけずに最適なシステムを導入できます。

大企業への導入実績を幅広く公開しており、 まずは明確な利用イメージを掴んでから導入を検討したい企業におすすめです。

中小企業向けの勤怠管理システム

中小企業向け勤怠管理システム

中小企業向けの勤怠管理システムは以下のとおりです。

サービス名 KING OF TIME ジョブカン勤怠管理 MINAGINE就業管理
初期費用 無料 無料 要問い合わせ 要問い合わせ
月額固定費 1人あたり300円 プランによって異なる 要問い合わせ 1人あたり400円~
無料トライアル
シフト管理機能
テレワーク対応機能
詳細 公式サイト 公式サイト 公式サイト 公式サイト

KING OF TIME

KING OF TIME
初期費用 無料 対応できる勤務形態 フレックスタイム制/変形労働制など
月額固定費 1人あたり300円 ワークフロー機能 打刻申請/補助項目申請/スケジュール申請(休暇申請含む)/時間外勤務申請
無料トライアル 連携できるシステム 給与奉行/弥生給与/PCA給与シリーズ/TKC戦略給与情報システムPX2/マネーフォワード/freee人事労務/給与奉行クラウド など
打刻方法 パスワード認証/モバイル/指紋リーダー/入退室管理/カメレオンコードなど 詳細 公式サイト

KING OF TIMEは、業界トップクラスの利用社数を誇る勤怠管理システムです。

PCでの打刻をはじめとして、以下のような勤怠管理手段を選択できます。

  • パスワード認証
  • 顔・指紋認証

法改正やユーザーの声によるアップデートにも対応しており、年々提供するサービスの質が向上している点も特徴です。

シンプルでわかりやすい画面構成であるため、紙のタイムカードから切り替える際もトラブルなく導入できます。

ジョブカン勤怠管理

ジョブカン勤怠管理
初期費用 無料 対応できる勤務形態 変形労働制/フレックスタイム制など
月額固定費 プランによって異なる ワークフロー機能 休暇・残業申請/有休申請など
無料トライアル 連携できるシステム マネーフォワード/オフィスステーション/SmartHR/Slack/FUKUPEなど
打刻方法 ICカード/指静脈認証/GPS/LINE/Slackなど 詳細 公式サイト

ジョブカン勤怠管理は、創業期の企業から大企業までさまざまなテージ・規模の企業に利用されている勤怠管理システムです。

企業規模や必要とする機能によって豊富なプランが用意されており、費用を最低限に抑えた状態で利用を開始できます。

また、30日の無料期間では全機能を制限なく利用できるため、一度すべて試したうえでプランを選べます。

最短即日で利用を開始できるため、今すぐ勤怠管理システムを導入したい企業にもおすすめです。

MINAGINE就業管理

MINAGINE就業管理
初期費用 10万円~ 対応できる勤務形態 フレックスタイム制変形労働制など
月額固定費 1人あたり300円 ワークフロー機能 打刻申請/補助項目申請/スケジュール申請(休暇申請含む)/時間外勤務申請
無料トライアル 連携できるシステム 要問い合わせ
打刻方法 PC/スマホ/ICカード 詳細 公式サイト

MINAGINE就業管理は、度重なる法改正や多様化する就業制度に対応した勤怠管理システムです。

30年以上にも渡って企業の労務問題に携わってきたノウハウを、勤怠管理システムに落とし込んでいます。

そのため、コンプライアンス対策を強みとしており、業界ごとの特殊な就業ルールや従業員の不正防止に柔軟に対応できます。

また、勤怠管理システム以外にもあらゆる人事サービスを提供しているため、労務のトータルサポートも可能です。

ジンジャー勤怠

初期費用 要問い合わせ 対応できる勤務形態 フレックスタイム制/変形労働制/裁量労働時間制など
月額固定費 1人あたり400円~ ワークフロー機能 残業申請/打刻修正/
休日出勤(振休・代休)申請/休日休暇(有給休暇・特別休暇)申請など
無料トライアル 連携できるシステム ジンジャー給与/
ジンジャー人事労務など
打刻方法 PC/スマホ/タブレット/
ICカード/Slack/生体認証など
詳細 公式サイト

ジンジャー勤怠はクラウド型の勤怠管理システムです。クラウド型であるため従業員1名あたり月額400円~と低コストながら、法改正や新規機能の追加に伴い無料で自動アップデートがおこなわれ、常に最新のシステムを利用できます。

さらにジンジャー勤怠は、PCやシステムの操作に慣れていない方でも使いやすい点が特長です。操作画面はシンプルなつくりになっているので、初めての方でも直感的に打刻・各種申請・実績確認などの操作ができます。

また有給休暇の管理や残業時間の集計、月末の締め処理なども、ジンジャー勤怠を使えば手作業による計算・集計がなくなり、工数の削減だけでなくミスの発生も防ぐことが可能です。

ジンジャー勤怠を運営するjinjer株式会社は、勤怠管理システム以外にも人事労務や経費精算など、人事に関する業務を効率化させるクラウドサービスを複数展開しています。そのため、ジンジャーシリーズをまとめて利用することでシステム間の情報連携ができ、さらなる工数削減が実現できるでしょう。

低コストで導入できる勤怠管理システム

低コストで導入できる勤怠管理システム

比較的低コストで導入できる勤怠管理システムは以下のとおりです。

サービス名 kincone アテンリー ハーモス勤怠
初期費用 無料 無料 無料
月額固定費 1人あたり200円 プランによって異なる プランによって異なる
無料トライアル
最低ユーザー数 5名〜 1名〜 1名〜
年払い割引 5%割引 2カ月分無料 1カ月分無料
詳細 公式サイト 公式サイト 公式サイト

kincone

kincone
初期費用 無料 対応できる勤務形態 固定時間勤務制度/裁量労働/場外みなし労働時間制/フレックスタイム制/パートタイム・アルバイト
月額固定費 1人あたり200円 ワークフロー機能 要問い合わせ
無料トライアル 連携できるシステム 要問い合わせ
打刻方法 PC/スマホ/ICカード/チャット 詳細 公式サイト

kinconeは、1ユーザーあたり200円から利用できる勤怠管理システムです。

低コストで利用を開始できますが、豊富な打刻方法やアラート機能、GPS表示など充実した機能が実装されています。

また、最大2カ月間は無料で利用できるため、まずは一度勤怠管理システムを試してみたいと考えている企業におすすめです。

アテンリー

アテンリー
初期費用 無料 対応できる勤務形態 要問い合わせ
月額固定費 プランによって異なる ワークフロー機能 休暇申請/休日出勤申請など
無料トライアル 連携できるシステム
打刻方法 PC/ICカード/顔認証 詳細 公式サイト

アテンリーは初期費用無料、1人あたり84円から始められる勤怠管理システムです。

UIデザインがわかりやすく設計されているため、はじめて勤怠管理システムを利用する従業員でも問題なく操作できます。また、シンプルながらも必要な機能は揃っており、導入することで煩雑な作業を十分効率化できます。

ハーモス勤怠

ハーモス勤怠
初期費用 無料 対応できる勤務形態 テレワーク/みなし労働時間など
月額固定費 プランによって異なる ワークフロー機能 残業申請/休日出勤申請など
無料トライアル 連携できるシステム SmartHR/マネーフォワードクラウド 給与/ CYURICA/給与奉行クラウドなど
打刻方法 スマホ/PC/ICカード/Slack/LINE/QRコード など 詳細 公式サイト

ハーモス勤怠は、従業員数30名以下なら完全無料で利用できる勤怠管理システムです。

無料プランでは一部の機能は制限されているものの、出退勤打刻や勤務時間集計など、勤怠管理に必要な最低限の機能は利用できます。

また、オプションとして機能を追加することも可能です。そのためまずは無料で利用開始して、必要に応じてプランを変更したいといった企業に向いています。

業界特化型の勤怠管理システム

業界特化型の勤怠管理システム

各業界に特化した勤怠管理システムは以下のとおりです。

サービス名 現場勤怠 ADVANCE勤怠クラウド Hospital Edition Fooding Journal 勤怠ドライバー
初期費用 要問い合わせ 要問い合わせ 要問い合わせ 要問い合わせ
月額固定費 プランによって異なる 要問い合わせ 要問い合わせ 要問い合わせ
無料トライアル
特化業界 建築業・建設業 病院・介護施設 飲食業 運送業
詳細 公式サイト 公式サイト 公式サイト 公式サイト

現場勤怠 | 建築業・建設業向け

現場勤怠
初期費用 要問い合わせ 対応できる勤務形態 要問い合わせ
月額固定費 プランによって異なる ワークフロー機能 要問い合わせ
無料トライアル 連携できるシステム 要問い合わせ
打刻方法 要問い合わせ 詳細 公式サイト

現場勤怠は、建築業・建設業に特化した勤怠管理システムです。

不要な機能を削ぎ落とし、建築業・建設業の現場に合わせた機能のみを搭載しています。誰でも操作できる仕様となっているため、デジタルに慣れていない従業員でも簡単に利用可能です。

社長みずから勤怠管理をおこなっていることが多い建築業・建設業では、導入することで作業時間を大幅に減少し、ほかの業務に時間を費やせます。

ADVANCE勤怠クラウド Hospital Edition | 病院・介護施設向け

ADVANCE勤怠クラウド Hospital Edition
初期費用 要問い合わせ 対応できる勤務形態 2交替/3交替/宿直/夜勤シフト/48時間など
月額固定費 要問い合わせ ワークフロー機能 残業申請/有給休暇申請/シフト申請/打刻修正申請など
無料トライアル 連携できるシステム 要問い合わせ
打刻方法 PC/ICカード/手のひら静脈認証/タブレット/スマホ 詳細 公式サイト

ADVANCE勤怠クラウド Hospital Editionは、病院や介護施設に特化した勤怠管理システムです。

業界特有の複雑な勤務形態・雇用形態に対応しており、どのような病院・介護施設でも柔軟にカスタマイズして導入できます。

また、パッケージ型とクラウド型の双方の導入方法が用意されているため、費用感や状況に合わせて最適な方法で利用可能です。

Fooding Journal | 飲食業向け

Fooding Journal
初期費用 要問い合わせ 対応できる勤務形態 要問い合わせ
月額固定費 要問い合わせ ワークフロー機能 要問い合わせ
無料トライアル 連携できるシステム 要問い合わせ
打刻方法 要問い合わせ 詳細 公式サイト

Fooding Journalは、多店舗展開する飲食企業におすすめの勤怠管理システムです。

アルバイトや応援勤務が多い飲食店の煩雑な勤怠管理に対応しており、勤務実績から一日ごとに店舗の人件費を算出してくれます。

また、シフトを専用のモバイルサイトから提出・確認できる機能も備わっています。

そのほか、原価管理やPOSレジ連携など、飲食企業をサポートする機能が充実している点が強みです。

勤怠ドライバー | 運送業向け

勤怠ドライバー
初期費用 要問い合わせ 対応できる勤務形態 要問い合わせ
月額固定費 要問い合わせ ワークフロー機能 要問い合わせ
無料トライアル 連携できるシステム 要問い合わせ
打刻方法 PC/ICカードなど 詳細 公式サイト

勤怠ドライバーは、運送業に特化した勤怠管理システムです。

運送業界では、2024年から時間外労働の上限規制がドライバーにも適用される「2024年問題」が注目されています。

勤怠ドライバーでは、改善基準告示における対応や残業時間超過に対するアラート機能などが搭載されており、2024年問題への対策もおこなわれています。

もちろん、基本的な勤怠管理の機能もドライバー向けにカスタマイズされているため、運送業の心強い味方となるでしょう。

勤怠管理システムを選ぶ前におこなうべきこと

勤怠管理システムを導入することを決めたのなら、まずは自社にどのような勤怠管理システムが合っているのかを把握しましょう。そのためには、現在の就業ルールなどを洗い出し、勤怠管理システムに求めることを明確にします。

主に以下の3点について、事前に確認しておきましょう。

勤怠管理システムを選ぶ前にやること

  • 自社に必要な機能を洗い出す
  • 使用している給与ソフトなどを確認する
  • 自社の働き方に合う打刻方法を決める

自社に必要な機能を洗い出す

勤怠管理システムは、システムによって搭載機能の種類や数が異なります。そのため勤怠管理システムを導入する際はまず、自社に必要な機能を洗い出す作業が必要です。

勤怠管理において「どのような点で不便を感じているのか」など自社の課題や問題について整理することで必要な機能が絞られ、数あるシステムから自社に最適なシステムを選びやすくなります。

使用している給与ソフトなどを確認する

勤怠管理システムによっては、自社で使用している給与ソフトとの連携が可能です。特に給与計算と勤怠管理は、残業時間や有給休暇の残日数など必要となるデータが重複する部分が多いため、ソフトの連携ができれば作業効率が一気にあがります。

給与ソフトと連携して使用したい場合は、導入検討している勤怠管理システムが自社の給与ソフトに連携対応しているか確認しましょう。

自社の働き方に合う打刻方法を決める

勤怠管理システムには、システムによってさまざまな打刻方法が採用されています。主な打刻方法は以下のとおりです。

打刻方法を選ぶ際は、企業規模(従業員数)やPCの有無・出張の有無などによって検討すると良いでしょう。

たとえば、製造業など現場の従業員が多く従業員一人ひとりにPCが付与されていない場合、PC打刻よりもスマホ打刻や共有PC打刻の方が利便性が高いといえます。

各打刻方法にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、自社に合った打刻方法を採用しているシステムを選びましょう。

勤怠管理システムを選ぶときの比較ポイント

勤怠管理システムの比較ポイント

選び方に沿って勤怠管理システムを選定していくと、複数の候補があがるでしょう。その中から一つに絞る際に、比較するポイントとして重要なのは以下の4点です。

勤怠管理システムの比較ポイント

  • パッケージ型とクラウド型を比較する
  • 費用感で比較する
  • 無料トライアルができるかで比較する
  • マッチしているか企業規模・業務形態で比較する

パッケージ型とクラウド型を比較する

勤怠管理システムは大きく分けると、

  1. パッケージ型
  2. クラウド型

の2種類があります。

パッケージ型とは

パッケージ型は、自社のサーバーに勤怠管理システムをインストールして利用します。自社の業務形態や労働環境に合わせてシステムをカスタマイズできるといったメリットがある一方で、導入から実際に運用するまでに時間がかかりやすい点がデメリットです。

クラウド型とは

クラウド型は、クラウド上の勤怠管理システムをネットワーク経由で利用します。インストールする必要がないため比較的すぐに利用を開始できるうえに、法改正に自動的に対応してくれる点がメリットです。

しかし、インターネット環境がない場所では利用できない、セキュリティ面に懸念が残るといったデメリットもあります。どちらも一長一短あるため、自社の状況や課題に合ったタイプを選びましょう。

提供形態 パッケージ型 クラウド型
インストール 必要 不要
法改正の自動対応
インターネット環境 不要 必要

カスタマイズしたいならオンプレミス型もおすすめ

また、勤怠管理システムには「オンプレミス型」もあります。オンプレミス型とは、自社に合わせた専用システムを開発・構築する場合に用いられる形式です。自社のサーバーで管理・運用をおこなうため、オンプレミス型は比較的、中~大規模企業で採用されています。

またオンプレミス型はカスタマイズ性が高いため、自社に合った勤怠管理機能をカスタマイズしたい場合や、給与ソフトなどほかのソフト(システム)と連携させたい場合におすすめです。

費用感で比較する

勤怠管理システムは、サービスごとで費用が大きく異なります。また、同じサービスでも利用するプランやアカウント数によって費用が異なります。

自社で必要としている機能や従業員数と、かけられる費用のバランスを見てサービスを選定することが重要です。

無料トライアルができるかで比較する

勤怠管理システムによっては「無料トライアル」を利用できる場合もあります。

システムの導入には、初期投資費用がかかりやすく、初期の段階ではコスト負担が大きくなりやすいです。まずは無料トライアルを利用し、使用感や業務効率の達成度などとコストが見合うかを判断してから導入に踏み切ると良いでしょう。

企業規模・業務形態がマッチしているかで比較する

勤怠管理システムは、企業規模によってサービスを選定することも可能です。たとえば、中小企業であれば一定のアカウント数まで無料もしくは低コストで利用できるサービスを選ぶといいでしょう。また、

など特定の業種に特化した勤怠管理システムもあります。業種特有の勤怠管理フローや課題に対応しているため、スムーズにシステムを導入できます。

【管理者側】勤怠管理システムを利用するメリット

勤怠管理システムを利用するメリット

勤怠管理をしなければならない人事労務担当者にとって、勤怠管理システムを利用するメリットは複数あります。ここからは代表的なメリットを見ていきましょう。

管理者側のメリット

  • 勤怠管理が効率化される
  • 法改正に自動で対応してくれる
  • 従業員の不正を防止できる

勤怠管理が効率化される

勤怠管理は全従業員の労働時間の集計や割増賃金の計算など、細かな作業を毎月おこなう必要がありました。特に従業員数が多い会社では、労務部門に多大な負担がかかります。

勤怠管理システムを導入することで負担の大きい作業を自動化し、効率的に勤怠管理をおこなえます。また、手作業によって発生していたミスも防止できるため、勤怠管理にかかる時間を大幅に縮小できることもメリットです。

法改正に自動で対応してくれる

勤怠管理に大きく影響する労働法の改正に自動的に対応してくれる点も、勤怠管理システムを導入するメリットのひとつです。労働法は定期的に改正されるため、その度に労務部門は改正内容を理解し、適切に対応する必要がありました。

しかし、勤怠管理システムの多くは労働法の改正に応じて自動的にアップデートされる仕様となっています。そのため、法改正の度に勤怠管理のフローを変更する手間を削減できます。

従業員の不正を防止できる

従来の勤怠管理は、残業時間の水増しや遅刻・欠勤の隠蔽などといった従業員の不正が問題視されていました。

勤怠管理システムは修正履歴やGPS機能によって、従業員の不正を防止できます。

また、アラート機能を備えている勤怠管理システムもあるため、意図的ではない打刻漏れを極力減らせます。

【従業員側】勤怠管理システムを利用するメリット

管理者側に対して、勤怠管理システムを利用する従業員側のメリットは下記のとおりです。

従業員側のメリット

  • 勤怠状況を把握しやすくなる
  • 残業や休暇の申請手続きをおこないやすい

勤怠状況を把握しやすくなる

勤怠管理システムには、残業時間の合計や有給休暇の取得状況などがひと目で把握・管理できる機能が搭載されているため、管理者側が管理しやすいだけでなく、従業員も自身の勤怠状況を把握しやすくなります。

従業員と管理者の双方が管理することで、残業の上限の超過や有給休暇の未取得などの発生を軽減させることが可能です。

残業や休暇の申請手続きをおこないやすい

残業や有給休暇の申請手続きにおいてもシステム上で申請~承認作業が完結し、従業員が手軽に手続きをおこなえるのもメリットです。従来の申請用紙を使った紙でのやりとりが不要であるため、従業員の作業負担が軽減されます。

勤怠管理システム導入にあたっての注意点

勤怠管理システムをはじめて使用する場合は、サポート体制が充実しているシステムを選ぶよう注意しましょう。

せっかく機能性が優れた勤怠管理システムを導入しても、操作方法が分からず適切に使いこなせない場合や、なにか不具合が発生した場合など社内で解決できないトラブルが発生してしまうと、システムの導入効果を発揮できません。

勤怠管理システムによっては、導入前の最適なシステム選びから導入方法、導入後の疑問点など手厚いサポートが受けられるものあります。

サポート方法も電話やチャット・ビデオ通話などさまざまな方法があるため、はじめての運用で不安な場合はサポート体制がしっかりしている勤怠管理システムを選びましょう。

まとめ

タイプ別のおすすめ勤怠管理システムを解説しました。

現在、数多くの勤怠管理システムが登場しており、それぞれ機能や費用が大きく異なります。そのため、自社の規模感や状況に応じた勤怠管理システムを導入しなければ、かえって不要な手間やコストが発生する恐れがあります。

本記事を参考に自社にあった勤怠管理システムを選定し、従来の煩雑な作業の効率化を図りましょう。

労務SEARCH > 人事労務管理 > 就業規則/勤怠管理 > 【2023年8月】勤怠管理システムおすすめ16選!タイプ別に徹底比較