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育児をする労働者に関する時短勤務や残業制限について確認しよう


少子高齢化が進む日本において、仕事と出産・育児の両立が益々大切になってきました。特に女性の労働者が出産・育児を機に会社を退職しないように、育児・介護休業法において、出産・育児休業後の職場復帰をスムーズに行えるように法整備がされています。

今回は、法律が求める、育児をする労働者にかかわる時短制度や残業制限などの概要について見ていきましょう。

育児をする労働者の所定外労働の制限について

事業主と労働者の間には、就業規則や雇用契約書で明示されている所定労働時間があります。通常であれば、事業主が必要であると判断した場合は、労働基準法上の制限があるものの、労働者に対して所定外労働を指示することができます。

しかし、3歳に満たない子を教育する労働者が請求した場合には、所定時間を越えて労働させてはならないと定められています。請求について、労働者は制限開始予定日の1ヶ月前までに、1回につき1ヶ月以上1年以内の期間で請求をすることができます。

また、請求回数には限りがなく、当該労働者は何度でも請求することができます。この請求は、すべての労働者ができるのではなく、日々雇い入れられるものや、請求時点で継続雇用期間が1年に満たないもの、1日の所定労働日数が2日以下の労働者は、労使協定を結ぶことで対象外とすることができます。

また、子供を養育しなくなった場合や、子供が3歳に達した場合、産前産後休業や育児休業、そして介護休業が始まった場合は、当該所定外労働の制限が終了します

育児をする労働者の時間外労働の制限について

もちろん、所定外労働だけではなく、時間外労働についても制限が定められています。時間外労働制限の対象となるのは、小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者です。当該労働者が、その子供を養育するために請求した場合は、事業主はその労働者に対して、1ヶ月について24時間、1年について150時間を超える時間外労働をさせてはいけません。

この時間外労働の制限について、労働者は1回の請求につき1ヶ月以上1年以内の期間指定することができます。ただし、制限を開始する1ヶ月前までに請求をする必要があります。また、日々雇い入れられる者や、その事業主に継続して雇用された期間が1年に満たない労働者、1週間の所定労働日数が2日以下の労働者については、この制限を請求することができません。

さらに、この制限をすることによって、事業の正常な運営を妨げる場合に限っては、事業主はこの請求にかかわらず時間外労働をさせることができます。ただし、よほどの理由がないとこの例外を適用させることができませんのでご注意ください。

育児をする労働者の深夜業の制限について

時間外労働について制限を請求できるということは、もちろん深夜労働についての制限をする権利が労働者にあります。小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者が、その子を養育するために請求した場合は、午後10時から午前5時までの間に労働者を働かせることができません。

この請求は、1ヶ月前までに請求をすれば、1回につき1ヶ月以上6ヶ月以内の期間、労働者は深夜労働を制限することができ、さらに何度でも請求することができます。ただし、時間外労働に比べると比較的対象者は狭いです。

日々雇い入れられる者や、事業主に継続して雇用された期間が1年に満たない者、深夜においてその子を常態として保育できる同居の家族がいる者、1週間の所定労働日数が2日以下のもの、そして所定労働時間の全部が深夜にあるものは対象となりません。また、これまでの制限と同様に、事業の正常な運営を妨げる場合は、この制限を適用しなくても良いとされています。

育児をする労働者の短時間勤務制度について

また、条件によっては労働時間そのものを時短する権利が労働者にあります。事業主は、3歳に満たない子を養育する労働者が希望した場合に、所定労働時間を短縮して子育てと仕事を両立することができる短時間勤務制度を講じなければならないとされています。

短時間勤務制度は、1日の所定労働時間を原則として6時間とする措置を含むものとしなければなりません。ただし、3歳未満の子を養育するすべての労働者に適用させる必要性はなく、1日の労働時間が6時間以下でないもの、日々雇用されるもの、当該期間中に育児休業をしているもの、労使協定によって適用除外とされたものについては、対象から外すことができます。

なお、労使協定によって適用除外となるものは、下記のとおりです。

  • その事業主に継続して雇用された期間が1年に満たないもの
  • 1週間の所定労働日数が2日以下のもの
  • 業務の性質上、短時間勤務が困難と認められる業務に従事しているもの

まとめ

育児をする労働者に関する残業時間の制限や時短勤務といったものは、育児・介護休業法で定められているため、当該労働者が希望した場合、よほどの理由がない限り対策を講じなければなりません。

適用条件などは、比較的複雑なものも少なくありません。労働者の扶養者の構成などをしっかり把握しておく必要があります。会社での制度構築などをする際には、専門家である社会保険労務士に相談をしてみてはいかがでしょうか。

油原 信|えがお社労士オフィス

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