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課税と非課税になる福利厚生費の差とは?


みなさま、福利厚生費の支給や支出の仕方によって、課税(社員に所得税が課税される)、非課税(社員に所得税が課税されない)の違いが生じることをご存じでしょうか?

福利厚生費として支出する中身としても、法定福利費(社会保険料)と法定外福利費に分かれており、個人負担分の社会保険料については所得税の社会保険料控除の対象となり、所得税が課税されないことになります。ここでは、法定外福利費にあたる福利厚生費について解説していきます。

「福利厚生とは」
https://romsearch.officestation.jp/jinjiroumu/fukuri/1804

住宅手当と借上社宅にする際の課税関係の違い

労働者に対して住宅手当を支給する場合は、その全額が労働者の給与所得として課税対象となります。そのため、もしできる限り労働者の課税所得を小さくしたい場合には、会社が社宅を借り上げて、労働者に貸与したうえで一定額の賃料相当額を徴収しておくことで、給与所得として課税対象とならないようにすることができます。

一定の賃料相当額とは次の3つの合計額となります。

  • (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%
  • 12円×(その建物の総床面積(平方メートル)÷3.3(平方メートル))
  • (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%

借上社宅において、これらの合計額に満たない場合は、その差額を給与所得として課税対象としなければなりません。また、これらの計算をするためには、貸主から固定資産税の課税標準額などを確認しておく必要があります。

「借上社宅とは」
https://romsearch.officestation.jp/jinjiroumu/fukuri/2940

福利厚生として社員食堂で食事を提供したときは?

福利厚生として、社員食堂を提供している会社は少なくありません。食事の提供に関して、役員や労働者が食事の価額の半分以上を負担しており、なおかつ食事の価額から労働者負担分を差し引いた金額が税抜3,500円以下である場合に限っては、給与として課税されることはありません。

食事の価額とは、提供している食事が仕出し弁当などの場合は業者に支払う金額、食堂内で食事を作って提供している場合は食事の材料費や調味料などの直接費用の合計額となります。

また、食事の提供ではなく、金額を補助する場合は、深夜勤務者に夜食の提供ができないことによる1食あたり300円(税抜)以下の金額を支給する場合を除いて、給与所得として課税対象となります。ちなみに、残業者や宿日直者のために無料で食事を支給する場合においては、課税する必要はありません。

レクリエーション旅行や研修旅行の取扱い

多くの会社では、社員旅行などの従業員レクリエーションや研修旅行を行った場合、労働者から実費負担をせずに、会社負担で開催するケースが多くなっています。そのような場合は、旅行の条件などを鑑みて課税するかどうか判定されます。

従業員レクリエーション旅行の場合は、少額不追求の趣旨を逸脱しないものと考えられています。そのため、下記の要件を満たす場合に限っては、原則として旅行費用を給与として課税しなくてもいいとされています。

  • 旅行の期間が4泊5日以内であること
  • 旅行に参加した人数が全体の人数の50%以上であること

海外旅行を開催した場合は、旅行先の外国での滞在日数が4泊5日以内であれば構いません。また、会社によっては、全社員で一斉に旅行を開催するのではなく、支社や支店、工場ごとに行うケースもあります。そのような場合は、それぞれの職場ごとで50%以上の参加率である必要があります。

「食事補助とは」
https://romsearch.officestation.jp/jinjiroumu/fukuri/2936

創業記念品や永年勤続記念品の取扱い

創業記念品や永年勤続記念品に関しては、次の要件を満たした場合に限り、給与として課税する必要がないとされています。

創業記念品

  • その記念品が社会通念上記念品としてふさわしいものであること
  • その記念品の処分見込価額による評価額が税抜1万円以下であること
  • 創業記念の場合は、概ね5年以上の間隔で支給するものであること

永年勤続記念品

  • 対象者の勤続年数や地位と照らし合わせて社会通念上相当な金額以内であること
  • 勤続年数が概ね10年以上である労働者が対象であること
  • 同じ労働者を2回以上表彰する場合は5年以上の間隔があいていること

なお、記念品や旅行・観劇への招待費用の代わりに現金や商品券などを支給する場合は、給与として課税対象となるので気をつけてください。

学資に充てるための費用を支出したとき

労働者の学資に充てるための費用を支給する際、次の要件を満たした場合は給与として課税する必要がありません。

  • 通常の給与に加算して支給する費用であること
  • 法人が役員の学資に充てるために支給する費用ではないこと
  • 法人が役員や労働者と特別の関係がある者の学資に充てるために支給する費用ではないこと
  • 個人事業主が親族(個人事業主と生計を一にする親族を除く)の学資に充てるために支給する費用でないこと
  • 労働者(事業に従事する個人事業者の親族を含む)と特別の関係がある者(個人事業者と生計を一にする親族を除く)の学資に充てるために支給する費用でないこと

なお、特別な関係がある者とは次の者のことをいいます。

  • 使用人や法人の役員の親族
  • 使用人と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者やその直系血族
  • 使用人の直系血族と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者
  • 上記の者以外で、使用人から受ける金銭そのほかの財産によって生計を維持している者およびその者の直系血族
  • 上記の者以外で、使用人の直系血族から受ける金銭そのほかの財産によって生計を維持している者

まとめ

会社の労務を担当する、もしくは管理監督する者としては、どのような福利厚生が給与所得として課税となるのか、非課税となるのかをしっかり把握しておく必要があります。

課税対象となるものはしっかり徴収しておかないと、後々税務的なペナルティを負ってしまうリスクがあります。また、できるだけ非課税になるように福利厚生を整えておくことで、従業員の満足度が高くなることでしょう。

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