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年末調整の基礎控除とは?2023年の内容や申告書類まとめ

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2020年1月の基礎控除改正により、2020年(令和2年)の年末調整業務の一部手続きが変更されました。年末調整の基礎控除変更に伴い、他の要件も変更されています。

2024年(令和6年)現在では、合計所得金額2,500万円以下の従業員、扶養親族のいる従業員は基礎控除の対象となっています。そこで今回は、年末調整の基礎控除について最新の情報をまとめます。

この記事でわかること・結論

  • 2020年からの基礎控除改正内容
  • 基礎控除に必要な書類のダウンロード先
監修者労務SEARCH 編集部

労務・人事・総務管理者の課題を解決するメディア「労務SEARCH(サーチ)」の編集部です。労働保険(労災保険/雇用保険)、社会保険、人事労務管理、マイナンバーなど皆様へ価値ある情報を発信続けてまいります。
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年末調整の基礎控除とは

基礎控除とは、納税者の所得額から差し引かれる所得控除の一種です。課税対象の所得額が減り、節税につながります。

基礎控除以外の所得控除

基礎控除のほかに13種類の所得控除があります。原則として、申告のない限り控除を受けることはできません。

対象 控除額
雑損控除 災害や空き巣の被害に遭った場合 差引損失額−総所得金額等×10%
医療費控除 1年間で10万円以上の医療費がかかった場合 ・支払った医療費−10万円
・支払った医療費−総所得金額等×5%(申告所得200万円以下の場合)
社会保険料控除 健康保険料、年金保険料、介護保険料等を負担している場合
配偶者、扶養親族分を含む場合
1年間に支払った全額
小規模企業共済掛金控除 小規模企業共済、個人型拠出金に加入している場合 1年間に支払った全額
生命保険料控除 生命保険、個人年金、介護医療の保険料を支払った場合 ・支払った額から算出
・各4万円、合計12万円が上限
地震保険料控除 地震保険等の損害保険料を支払った場合 ・支払った額から算出
・上限5万円
障害者控除 本人もしくは家族が障害者の認定を受けている場合 ・27万円
・特別障害者は40万円
・同居特別障害者は75万円
(それぞれ1人につき)
寄附金控除 国、地方公共団体、NPO法人等に寄付した場合 ・特定寄附金の額−2,000円
・総所得金額等×40%ー2,000円
・上記の多い方
寡婦(寡夫)控除 本人が配偶者と離婚または死別した場合 ・27万円
・特別の寡婦は35万円
勤労学生控除 本人が勤労学生に該当する場合 27万円
(合計所得金額65万円以下等の条件あり)
配偶者控除 本人に配偶者がいる場合 ・38万円
・70歳以上の配偶者は48万円
配偶者特別控除 本人の所得金額が1,000万円以下で、配偶者の合計所得金額が38万円〜76万円未満の場合 原則38万円
扶養控除 扶養親族のいる場合 ・1人につき原則38万円
・年齢・同居の有無で38万円〜63万円

住民税における基礎控除との違い

基礎控除額は38万円と33万円の2種類ありますが、それぞれ使用する場面が異なります。

38万円 所得税の計算に使用
33万円 住民税の計算に使用

基礎控除と給与所得控除の合算を超えた分が課税対象となります。

【最新】2020年以降の年末調整における基礎控除の改正内容

2020年(令和2年)1月1日〜12月31日から基礎控除が改正されました。

改正のポイント

  • 所得税の基礎控除が38万円→48万円に
  • 住民税の基礎控除が38万円→48万円に
  • 合計所得2,400万円以上で控除額が少なくなる
  • 合計所得2,500万円以上で控除を受けられなくなる

所得税の基礎控除額

個人の合計所得金額 改正前控除額 改正後控除額
2,400万円以下 38万円 48万円
2,400万円超2,450万円以下 32万円
2,450万円超2,500万円以下 16万円
2,500万円超 0万円

住民税の基礎控除額

個人の合計所得金額 改正前控除額 改正後控除額
2,400万円以下 33万円 43万円
2,400万円超2,450万円以下 29万円
2,450万円超2,500万円以下 15万円
2,500万円超 0万円

基礎控除を受けるために必要な手続き

基礎控除は、原則として全従業員が対象です。ただし、合計所得金額を把握するため従業員に「給与所得者の基礎控除申告書」を提出してもらう必要があります。

令和5年分 給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書を使用します。

基礎控除の変更に伴い見直される要件

配偶者・扶養親族等の合計所得金額の要件も見直されています。それぞれの項目で10万円引き上げられています。

扶養親族等の区分 合計所得金額要件
改正前 改正後
同一生計配偶者及び扶養親族 38万円以下 48万円以下
源泉控除対象配偶者 85万円以下 95万円以下
配偶者特別控除の対象となる配偶者 38万円超123万円以下 48万円超133万円以下
勤労学生 65万円以下 75万円以下

まとめ

2020年(令和2年)の改正により基礎控除額が10万円引き上げられ、ほとんどの従業員が変更の対象となりました。

改正による変更点

  1. 基礎控除額(所得税・住民税)10万円引き上げ
  2. 合計所得金額2,500万円以下は原則対象
  3. 配偶者・扶養親族の各種控除も10万円引き上げ

想定できるトラブルを防ぐため、人事労務担当者の方は、適切な対処を行っておきましょう。

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