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雇用保険の改定による平成29年4月以降の特定理由離職者の処遇

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労働保険(労災保険/雇用保険)

雇用保険は平成29年4月より一部改正が行われました。この改正は就業促進と雇用継続により、職業の安定を図るため、失業等給付の拡充や失業等給付に係る保険料の引き下げ、育児休業に係る制度の見直しを行うことと合わせて、職業紹介の機能強化と求人情報等の適正化などの措置を目的としたものです。

ここでは、特定理由離職者はどのような処遇を受けることに変わったのかについて、詳しくご紹介します。

どんな人がどのような失業等給付を受けられるのか

失業等給付を受けるためには、雇用保険への加入が必要不可欠です。
雇用保険とは、政府が管掌している強制保険制度であり、労働者を雇用する事業や会社であれば、かならず加入しなければなりません。雇用保険は、労働者の生活および雇用の安定と就職促進のために設けられています。

一般的に失業等給付として認識されているものといえば、求職者給付です。下記に該当する者は求職者給付を受けることができます。

給付対象者

  • 一般被保険者
  • 短期雇用特定被保険者
  • 日雇労働被保険者

なお、一般被保険者については、退職の理由によって、一般受給資格者、特定受給資格者、特定理由離職者に分類され、適用ルールなどがそれぞれ異なっています。
また、失業等給付には、求職者給付以外にも、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付などがあり、なんらかの理由によって離職した人、さまざまな要因によって常用雇用が難しい人の就業促進のための支援が行われます。

特定受給資格者と特定理由離職者とは

特定受給資格者と特定理由離職者は、どのような違いがあるのでしょうか。特定受給資格者とは、雇用されていた企業が倒産した、解雇を受けたなどの理由によって、再就職先を見つける準備が十分にない状態で離職をしなければならなかった人が該当します。

一方で、特定理由離職者とは、特定受給資格者以外の者であり、期間の定めのある労働契約が更新されなかったなどの要因で離職した人が該当します。
どちらにしても、労働者個人の都合ではなく、雇用先の都合によって退職せざるをえなかった人となるのです。

通常であれば被保険者期間が12カ月以上必要となりますが、特定受給資格者や特定理由離職者になると、この期間が短縮されて6カ月以上あれば失業保険等の受給資格を得ることができます。

平成29年4月改正の概要について

平成29年3月31日に雇用保険法等の一部を改正する法律の改正が成立し、平成29年4月1日付で施行となりました。主な改正内容は以下のとおりです。

雇用保険法の改正内容

  • 失業等給付の拡充
  • 失業等給付に係る保険料と国庫負担率の引き下げ
  • 育児休業に係る制度の見直し
  • 雇用保険二事業に係る生産性向上
  • 職業紹介の機能強化や求人情報等の適正化

特に目玉となったのが、失業等給付の拡充と育児休業に係る制度の見直しです。リーマンショック時に創設されていた、給付日数などの暫定措置は終了しましたが、雇用情勢が悪い部分については、給付日数を60日延長する暫定措置が実施されました。さらに、災害などの事由によって離職した人の給付日数も原則60日、最大120日延長することができるようになっています。

育児休業に関しては、保育所に入ることができない待機児童問題などに対応するために、原則1歳までである育児休業を6カ月延長しても保育所等に入れない場合は、さらに6カ月の再延長を可能にするなどの改正が行われました。

改定による特定理由離職者が該当する措置

平成29年4月に施行された改正雇用保険法のなかでも、特定理由離職者が該当する措置としては、次のものがあります。

特定理由離職者に関する改正内容

  • 雇止めされた有期雇用労働者の所定給付日数を倒産・解雇等並みにする5年間の暫定措置
  • 倒産・解雇等により離職した30歳以上45歳未満の者の所定労働日数を引き上げる

現在においても、有期雇用労働者は弱い立場にあることが多く、会社側からの一方的な雇止めにあってしまうことも少なくありません。本人に働く意思があったとしても、継続雇用してもらえなければ、ある意味解雇と同じように扱うべきではないかという考えもあります。

雇止め問題の根本的な解決にはならないものの、雇止めされてしまった有期雇用労働者を少しでもフォローできるような内容となっています。

まとめ

平成29年4月1日施行の改正雇用保険法によって、失業等給付等の拡充が行われました。これによって、特定理由離職者についても倒産や解雇並みの給付日数を5年間受けられるようになっています。

人事労務担当者としては、特別な手続きは必要なく、いつもどおりの作業となるものの、該当する離職者がいる場合は、その離職者に対して、このような改正が行われていることを伝えるようにするとよいでしょう。

加藤社会保険労務士事務所

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