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育休休業期間はいつから?2歳まで延長できる状況や短縮は可能?

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働く女性が出産後も同じ職場に復職して働き続けることは、労働力人口が減少している日本において重要な課題であり、昨今では出産に伴い育児休業(以下、育休)を取得することが一般的になってきました。今回は育休の期間にまつわる原則と、期間の短縮、延長のルールについて確認してみましょう。

この記事でわかること

  • 育休の最長期間
  • 育休を短縮できるかどうか
  • 男性が育休を取得しやすい制度

育休はいつからいつまで?

育休はいつからいつまで?

子どもを育てる親が育休を取得することができる期間は、その子どもが出生した日から1歳になるまで(厳密には子どもの誕生日の前日まで)の間であれば、労働者が申し出た期間だけ育休を取得できます。

また、育休期間を終えて仕事に復帰したい場合には、保育所に子どもを預けるなどの措置を講じなければなりません。ただ、近年では保育所の待機児童問題など、確実に子どもを預けることができないという実態があります。

育児・介護休業法では、1歳までの育休期間の間に特定の条件にあてはまった場合に限り、育休期間を延長することができるとされています。では、どのようなときに育休期間の延長をすることができるのかについて、確認していきましょう。

育休期間は延長できる?

特定の要件(保育園等に入れないなど)にあてはまり、労働者が会社に申し出る場合には、原則として、子どもが1歳までとされている育休期間を最長2歳まで延長することが可能です。
このような育休期間の延長が適用される要件は、以下のいずれにも該当する場合となります。また、育児・介護休業法の改正にともない、2022年10月1日より育休期間延長の適用要件が変更されます。

1歳の誕生日から1歳6カ月になるまで延長

(現行)原則として、子どもが1歳に達する日の翌日(1歳の誕生日)が育休開始予定日となります。
(2022年10月1日より)原則として、労働者本人または配偶者の育休開始予定日は、子どもが1歳に達する日の翌日(1歳の誕生日)となります。
また、配偶者が1歳6カ月までの育休を取得している場合は、配偶者の育休終了予定日の翌日以前(子どもが1歳に達する日の翌日も可能)を育休開始予定日とすることができます。ただし、産前・産後休業等の開始により、1歳までの育休が終了し、終了事由の休業にかかる子ども、または対象家族の死亡等でその休業が終了した場合は、この限りではありません。

1歳6カ月になった次の日から2歳になるまで延長

(現行)子どもが2歳になるまでの休業期間の延長は、1歳6カ月到達時点でさらに育休が必要な場合に限り申し出が可能となり、1歳時点で可能な育休期間は、1歳6カ月に達する日までとなります。また原則として、子どもが1歳6カ月に達する日の翌日が育休開始予定日となります。
(2022年10月1日より)原則として、労働者本人または配偶者の育児休業開始予定日は、子どもが1歳6カ月に達する日の翌日となります。
また、配偶者が2歳までの育休を取得している場合は、配偶者の育休終了予定日の翌日以前(子どもが1歳6カ月に達する日の翌日も可能)を育休開始予定日とすることができます。ただし、産前・産後休業等の開始により育休が終了し、終了事由の休業にかかる子どもまたは対象家族の死亡等でその休業が終了した場合は、この限りではありません。

保育所とは、児童福祉法に規定する認定こども園、そして家庭的保育事業などを指します。そのため、無認可保育施設などは含まれません。

育休延長に必要な手続き

育休延長に必要な手続き

育休期間の延長についての申請方法や申請時期に関しては、会社が任意で定めるため、労働者から育休期間延長の申し出があった場合、会社の規程等に従い、手続きをおこないます。
また、育休期間の延長にともない、育児休業給付金の支給延長手続きをおこなう必要があり、ハローワークに提出する3つの書類を用意しなければなりません。手続きを滞りなくおこなうために、申請者よりスムーズに書類を回収できるようにしておきましょう。

1と2に関しては、初回の育休申請時に必要な書類であるため、準備にそれほど手間はかかりませんが、3の確認書類は新たに準備する必要があり、延長が必要な理由によって必要書類がそれぞれ異なるため、注意が必要です。

子どもが保育所に入れなかった場合

子どもが保育所に入れず、育休期間の延長が必要となった場合は、以下の書類が必要です。

・市町村が発行する保育所の入所不承諾通知書などの証明書

子どもを育てる予定の者が、諸事情により育児が困難となった場合

子ども育てる予定の者が、死亡した場合や、離婚などによって別居した場合は、以下の書類が必要です。

・住民票の写し
・母子健康手帳

また、子ども育てる予定の者が怪我や病気などにより、育児が困難となった場合は、以下の書類が必要です。

・医師の診断書などの証明書

育休期間は短縮できる?

育児・介護休業法では、育休終了予定日までの期間は変更できるとされているため、予定より休業期間を短くできます。
たとえば、保育所などの手配が完了しており子どもを養育できる環境を用意できている場合、子どもが1歳になる前に会社へ連絡し早めに職場復帰することが可能です。

労務担当者としても、育児休業を取得している労働者が希望する場合は、子どもが1歳になるまで育休を取得させる必要はありません。また、育休を取得する労働者のなかには、1歳になるまでに職場復帰を希望する場合もあります。

育休期間短縮の申し出があった場合

育休期間の短縮(繰り上げ)は可能ですが、育休終了予定日の変更を認めるのは会社の判断となります。そのため変更を認める場合は、労働者とのトラブルにつながらぬよう、育休期間の変更について、就業規則などであらかじめ、申請期日や必要な手続きについて定めておきましょう。

男性も育休を延長できる?

男性も育休を延長できる?

男性が育休を取得する場合、短期間で育休を取得するケースは少なくありません。
基本的には、男性の場合でも、要件を満たせば育休を延長することが可能であり、新たな法改正により、より一層男性も育休の取得、延長をしやすくなりました。

パパ・ママ育休プラス

「育児・介護休業法」では、男性の育休の積極的な取得を推進することを目的とした、「パパ・ママ育休プラス」という制度があります。
こちらは両親ともに育休を取得する場合、原則子どもが1歳に満たない期間とされている育休期間ですが、1歳2カ月に満たない期間まで延長できます。
ただし、「パパ・ママ育休プラス」は次の条件のすべてに該当する場合に限られています。

パパ・ママ育休プラスの条件

  • 育休を取得しようとする労働者の配偶者が、子どもの1歳に達する日以前において育休を取得していること
  • 労働者本人の育休開始予定日が子どもの1歳の誕生日以前であること
  • 労働者本人の育休開始予定日が配偶者の育休の初日以降であること

なお、1歳2カ月に満たない期間とは、両親の育休期間を合わせた期間をいいます。そのため、それぞれが取得することのできる育休期間については、原則と変わらず1年間となります。あわせて、女性の場合は出産後の産前産後休業期間を含む1年間となるので、労務担当者は注意が必要です。

産後パパ育休

産後パパ育休(出生時育児休業)とは、現行のパパ休暇に代わり、2022年10月1日より施行される新しい制度です。
産後パパ育休は、原則休業の2週間前までの申請で、子どもの出生後8週間以内に4週間までの休暇を取得できる制度です。育休とは別に取得することができ、配偶者の産後大変な時期に休暇が取れるため、別名「男性版産休」ともいわれています。
また、産後パパ育休は分割して2回休暇を取ることも可能です。

まとめ

育児・介護休業法では、子どもが最大2歳になるまで育休期間を延長することを認めています。保育所が見つからない労働者の猶予期間を持つことができ、さらに男性の積極的な育児休業制度の活用を促しています。

企業によっては、会社独自の休業規程を作ることで、現行で定められている育児・介護休業法の要件を超えて、育休を取得させることも可能です。労務担当者としては、育児・介護休業法の運用について把握しておき、滞りなく手続きをすることができるようにしておきましょう。

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